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*   栄光の読売グループ−商売としてのスポーツを考察する−

*   覇王の −ジュビロ磐田 2002年 年間チャンピオン奪取記念

*   変貌する女子テニス

*   サッカー、ワールドカップ。代表チームとクラブチーム

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栄光の読売グループ

−商売としてのスポーツを考察するー

まず現在、サッカーJリーグ Division1ではジュビロ磐田が首位ってことになっております。

いやーっ、なんかすいませんねぇ。ジュビロが強すぎちゃって他チームには申し訳ないです。ハイ。

と、嫌味はここまでにして、今回は商売としてのスポーツについて考えようかと思います。

 

Jリーグのチーム名って、地名+チーム名、あるいはその逆であり、チーム名の中には企業名が入っていないかと思います。

これはJリーグの方針“ホームタウン”構想の中で地域に根ざしたサッカーチームという理念の元、企業名を入れないようにしているのだったと思います。

つまり、Jリーグのチームは市民が作るチームであり、企業のチームではないという考え方なんです。

ところが、これに最後まで抵抗していたチームがあります。

現在“東京ヴェルディ1969”がそのチームです。

Jリーグ発足時、何チームかは企業名が入っていたかと思います。

ヴェルディも“読売ヴェルディ”と呼ばれていました。

で、Jリーグの方からチーム名に企業名を入れないように要請があり、他チームが現在の名称に変えるなか、最後まで“読売ヴェルディ”と名乗っていたのです。

読売新聞社の子会社でもある日本テレビは他局が“ヴェルディ川崎”(当時)と呼んでいる中、最後まで“読売ヴェルディ”と呼んでいました。

ところが、Jリーグ側の再三の要請に対して、ついにキれてしまった人がいたんですな。

これが、悪名高き、あの“渡辺オーナー”なんです。

プロ野球チーム“東京読売ジャイアンツ”のオーナーでもあった渡辺さんはヴェルディのオーナーでもありました。

で、この人、すんごい儲け主義の人でどーしても“読売”の名前をチーム名に入れたかったんですが、Jリーグの要請によってどうしても企業名を入れられないような状況になってしまったんです。

で、渡辺オーナーの鶴の一声、“そんなチームは要らんっ!!”で、ヴェルディは日本テレビに売却され“ヴェルディ川崎”と呼ばれることになりました。

ところで、ヴェルディといえばJリーグ発足当時、日本最強のスター軍団であったことは紛れも無い事実です。

カズ、ラモス、北澤、柱谷、都波、等等・・・一線級の選手が集まっていました。

リーグのステージ優勝したこともあるし、ナビスコカップなんかでも優勝しています。

ところが、日本テレビに売却されて以降、見る見る弱くなって行きました。

多分、資金不足によって選手補強ができなくなってきたのが、その理由なんだと思います。

 

ところでスポーツチーム(実業団チーム)を持っている企業は多々あるかと思います。

それらの、いずれもがチーム名に企業名が入っているのが現状だと思います。

Jリーグなんかのケースだと、プロスポーツチームなのに企業名が入っていないのは稀なケースです。

しかし、海外のスポーツチームなんかで企業名が入っているケースってのは、逆にそれの方が稀なんじゃないかと思います。

これは、スポーツに対する考え方の違いなんじゃないかと思います。

海外の場合、スポーツは社会的な位置付けとして日本の“大相撲”になるんではないかと思います。

“大相撲”は実業団でもなんでもなく、“相撲”という“競技”が商業的に成立した、いわば“商売”です。

少なくとも、大相撲の力士がどっかの企業に属しているなんて聞いたこともありません。

もし、そんなことがあったんなら、 “読売山”とか“日産乃海”なんて力士の四股名があったかも知れません。

 

話が横に反れてしまいました。本題に戻りましょう。

海外と日本ではスポーツ(西洋スポーツ)の考え方に相違があるように思います。

なんか、日本では西洋スポーツって“遊びの延長”みたいな感覚があるような気がするんですよね。

これは、日本で西洋スポーツが始まったのが明治の文明開化以降で歴史が浅いからなんじゃないかと思います。

それに、長きに渡る武士の時代というのもひとつの原因ではないかと思います。

特に江戸時代、“戦士”であった武士“が”官吏“的な立場となり、実戦的な武芸、兵法が必要無くなって来た訳なんですが、それまで”術“であったものを”道“という字に変えて武士のたしなみみたいな方向へもって行った訳です。

つまり“武術”は“武道”となり“剣術”は“剣道”、“柔術”は“柔道”ってな具合に・・・。

で、大体“術”とつくものは“殺人”用、“道”とつくものは“活人”(人を生かす)用ってのが一般の定義だと思います。

つまり、本来、殺人術であったものを人を生かす教えみたいなものにする訳ですから、かなり極限な境遇から生きる道を見い出すんで、かなりストイックなことになりそうな感じはしますよね。

つまり、殺人論を極限からの生還論にすりかえる“道”的な感覚が意識の根底にあるんだと思います。

ところが、一見すると西洋スポーツには、そのような要素が見つけられないような気がします。

サッカーとか、傍から見ていると球にじゃれてるようにしか見えないし、野球のルールも複雑怪奇ですよ。

ちなみにアフリカで野球が流行んなかったのは、道具が揃わないってのもあったみたいなんですが、そのルールが理解できない、具体的に言えばバッターが4つの塁をすべて踏めば1点っていう意味が分かんないってのもあったみたいです。

でもまぁ、サッカーなんかの場合はその昔、戦勝した軍の人々が負けた側の人の首をちょん切って、勝利の宴としてその生首を蹴り合ったのが起源だっていう話も聞いたことはあります(こわーっ!!)。

と、話が横に反れてしまいました。話を元に戻します。

歴史が浅いのと“道”的な要素を見出すことができない西洋スポーツなんですが、それでも西洋文化を取り入れようってことで、それなりに行われてきたってのが現実なんじゃないでしょうか。

いわゆる“レクレーション”って奴ですな。

あと、なんで実業団がスポーツチームを作って競い合うようになったのかは、私には良くわかりません。

社会への福利とか教育的なものなんでしょうか。

それとも伝説を作り上げて、企業のイメージをアップしたいのでしょうか。

いずれにせよ、そんなことでは選手たちの能力が限界まで引き上げられることは、まず無いでしょう。

それは、何故か?答えは簡単、その人の能力は、その企業にしか求められないからです。

言い換えれば、実業団の中で頂点となってしまえばそれで良い訳で企業としても日本の中でトッププレイヤーでいてくれれば、それ以上を求めることも無いからです。

そうすると、選手の方も、それで生活できる訳ですから能力を必要以上に高める必要も無いでしょう。

ところが海外では、そのスポーツのプロがいる訳ですよね。プロであるということは、それで生計を立てているということ。

そんな、生活がかかった人と、そうでもない人が戦ったら、どう考えても前者が勝つでしょ。

また、ひとつの例として、オリンピックは昔、基本的にプロ選手は出場できなかったんですが、海外選手の場合、プロでないとは言え、プロを目指してる人たちの可能性の方が大きい訳ですから、おのずと実力の差がそうゆうところに出てくるのだと思います。

で、その差を埋めるために日本では主に精神論を用いるわけです。

昔、東京オリンピックで日本女子バレーが金メダルを取ったことがあります(と、言っても私は生まれていないんで、その辺はわからないんですが)。

いわゆる“東洋の魔女”って奴です。

この“東洋の魔女”たちの練習ってのが、かなりハードっていうか、悲惨っていう感じだったらしいんです。

失敗すると叩かれ、へばると叩かれ、何かと言うと叩かれ・・・てな具合で、かなりスパルタだったみたいですね。

今でも高校バレーのドキュメント番組なんかでコーチが檄を飛ばして女子高生なんかだと泣いているシーンを見たりします。

ところが海外の練習風景なんか見ていると、そんな感じはしないんですよね。なんかみんな真剣に、楽しそうにやっているシーンの方が多いかと思います。

これが、決定的な差ですよね。日本の場合はどうしても精神論に傾きやすい、軍国主義は50年も前に終わっているのにいまだに竹槍でB29を落としそうな勢いです。

こういうのが西洋スポーツが“道”にされているいい例なんじゃないんでしょうか。

“道”はストイックなもの。“道”は厳しいもの。ストイックには金銭が、厳しさには楽しさなんか無用なんだと日本人的美徳が働くのではないのでしょうか。

あと、日本人的に“遊び”で金を貰うってのは許されぬ行為だってのもあるんじゃないでしょうか。

そのぐらい西洋スポーツって認知されていないではないかと思うんです。

 

なんか話がおかしな方向になってきたんで、あとひとつぐらい話を書いてまとめたいと思います。

野球の話をひとつ。

プロ野球チーム“東京読売ジャイアンツ”(以下“巨人”)ってチームは皆さんご存知でしょう。

最近、巨人も阪神タイガースに勝てなくて、原監督も涙目になってますが、そりゃそうでしょうよ。

なんていってもスター軍団の巨人。選手の契約金合計も両リーグでトップなんじゃないでしょうか。

そんだけ金かけて勝てないようじゃ、若大将の原監督も泣けてくるって。

しかし、巨人ってチームは金あるよなぁ。

去年のシーズンオフに、かの松井選手がアメリカメジャーリーグ(以下MLB)、ニューヨークヤンキースに移籍を決め、巨人打線に不安材料が出てきた折、あまった金でペタジーニ選手を獲得し、さらに、メジャー移籍問題で宙ぶらりんだった近鉄バッファローズの中村紀洋選手まで獲得しようとしたんだから。

どの選手も億の金を出さないと獲得できない選手なんだら松井選手をいかに手放したくなかったかがわかります。

で、その金を出すのは誰かって言うと、またまた登場の“渡辺オーナー”なんですね。

先ほどのペタジーニ選手を獲得したときも“どーだ、まいったか”みたいにインタビューに答えていたもんなぁ。

“強い巨人”が日本のプロ野球を引っ張るのだと信じてやまないこのお方は、まったくもってしょうもないなぁ。

でも、これって作られた伝説にしかならんような気がするんですけど。

たしかに、スター選手が揃っていて無敵のチームってのはカッコイイかも知れんけど、それってなぁ、とか思います。

海外でも選手の契約金の高騰は問題となっていて、資本の無いチームがどんどん弱くなっていき、しまいには経営ができなくなってしまって倒産してしまうチームも現れてはいます。

日本でも、サッカーチームの“横浜フリューゲルス”が“横浜マリノス”に吸収された経緯がありますが、これって事実上倒産なんですよ。

それが日本のプロ野球にだって起こらないとは限らないと思うのです。

だったら、今は逆指名とかあるけど、昔みたいなドラフト制に戻せばいいじゃないか、って?

でも、私的にはドラフト制度は反対です。だってそれって選手の自由を奪ってしまうでしょ。

そうじゃなくて、金にものを言わせてスター選手を取るのは仕方ないとして、やりすぎないようにすればいいんじゃないかと思うんです。

いくら無敵チームとはいえ戦う相手がいないんじゃ、しょうがないでしょ。

それにスポーツってのは力量が均衡している方が面白いしね。

 

と、言うわけ(どういう訳だ?)いいかげん話をまとめないと、なんだかわかんない話になってしまいそうで(って言うか、すでに訳分かんないですが)・・・。

まとめます。

東京ヴェルディが読売クラブと呼ばれていた頃、日本の実業団サッカーチームの中では、確かに最強の部類にいたことは事実です。

それが今じゃ、下位の方で、下手すればJ2落ちになりそうな勢いとなってしまいました。

でも巨人はいまだにプロ野球じゃ強い方です(巨人の場合、Bクラスは許されないという宿命を背負っているような感はありますが)。

私としては、これがはっきり資本の差だと思いたくないってのが本音です。

スポーツって勝ち負けばかりじゃないと思うんです。

たとえば個人技にしろ、組織プレーにしろ、すごいプレーが見られるとか、野球ならば“筋書きの無いドラマ”とか言われるように、均衡している中で点が入るとか、どっちかって言うと、その技や試合展開が面白いほうが良いような気がします。

 

昔、剣術や柔術などを生業としている人を“武芸者”と言いました。

“武”とは“戦い”のことを表します。

 武芸者は“戦い”という” 芸“を売りにしている、いわば”芸人“であると言えるわけです。

ここで、“戦い”という言葉を“競技”とするだけでプロスポーツ選手に当てはまるんじゃないんでしょうか。

当然勝つことが前提ですが、その上に“魅せる”ということが、プロスポーツ選手に課せられた使命であると私は思います。

 

(2003年6月3日 掲載)

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覇王の卵

−ジュビロ磐田 2002年 年間チャンピオン奪取記念−

 サッカー Jリーグ 1部 ジュビロ磐田 年間チャンピオン奪取おめでとう!!と、まずは言いたいと思います。

 「まぁ、サポータから言わせればトーゼンの結果。余裕ッスよ。こりゃぁ、もう国内リーグじゃもの足りないからオランダリーグにでも参加するかぁ?」。 というような余裕な言葉が聞こえそうなほどにジュビロ磐田が強いのは周知の事実であると思います。

 ところで、本題入る前に一言。

 よく「完全制覇」とか報道なんかで言われていると思いますが、これは間違った表現のような気がします。 これは、どちらかと言うと「両ステージ制覇」か「両ステージ優勝」の方が良いかと思います。

 競艇では「完全優勝」と言うと、開催期間中の出走レースで全て1着となった場合に引用される場合が多いので、私自身「完全制覇」というのは少しニュアンスが違って聞こえてしまうのです。

 とまぁ、余談はここまで。なんにしろ、ジュビロが年間チャンピオンということで見事、去年の雪辱を晴らした訳でとにかくよかったの一言です。

これで、ズルズルと負けて、チャンピオンシップを鹿島アントラーズとやったら、もしかしたら負けるかも・・・(大した根拠は無いのですが)、と思っていましたから。

また、私の記憶違いであったら申し訳ないのですが、たしか昔は両ステージ優勝チームが出た場合、年間2位のチームとチャンピオンシップをやるということだったと思います。

 しかし、いつどこでルールが変わったのか知りませんが(もともとこーゆールールは無かったかも知れない)、この場合だと多分鹿島アントラーズとのマッチになるかと思っていたので、少々拍子抜けしました。

 まぁ、この試合の場合、ジュビロ磐田 フォワード 中山雅史選手 と鹿島アントラーズ ディフェンダー秋田豊選手との攻防が見られるので非常に面白いカードであることは間違い無いのですが・・・。

 特に秋田選手。中山選手とやるときは異常なまでに燃えるんで、この二人のぶつかり合いは目が離せません。

 ややっ。またまた余談になってしまっている。 では、気を取り直して本題へ。

 表題の「覇王の卵」とは、「ベルセルク」というマンガに出てくる「ベヘリット」という卵型をした物体のことですが、この話とは関係ありませんのでご承知おきください。 たまたまジュビロが優勝を決めた夜、スポーツニュースを見ていると、ジュビロの選手が出ていて、選手たちが来ていたTシャツに「覇王」と書いてあったので、ふと思い出して題名にしてみました。 というのも、いよいよ本題となるジュビロの今後のことを、つまり”ジュビロ”=”覇王”の”若手選手”=”卵”とうことで「覇王の卵」なんですよ。

 げげっ。またまた本題からそれている。でもこの場合は導入部分だから、まぁ本題とは関係あるよな。と、独り言調で本題へ”突入っ(「SMAP×SMAP」の”カボヅカ君”風に読んでね)”します。

 苦言となってしまうかもしれないので、はなはだ恐縮なのですが、確かにジュビロは”強い”と思います。

 少なくともあまり負けない。

 で、あえて負けたときの様子を考えてみます。

 2ndステージでは2敗しているジュビロですが、浦和レッズに1敗、ジェフユナイテッド市原に1敗しています。

 問題はジェフ。ジェフは今ステージの成績は下位の方で、当然、星を落としてはならないチーム。

 しかし負けてしまっている。

  で、2ndの試合は私もテレビで見ていましたが、主審の方が大変素晴らしい方のように見えました(ジェフのファンまたはサポータの皆さん、あの試合の主審はとっても良い方でしたでしょ?)。

 そして1stステージではジェフとは引き分けとなっております。

 これって主審がどうとかってことじゃなくて、ジェフのシステムにジュビロが弱いことを呈しているのだと思うのです。

 私は2ndの試合しか見ていないので、これを例に挙げたいのですが、まず、ジュビロのライフラインである”細かいパス回し”を分断されてしまっていました。

 通常、ジュビロは大方の試合においてこの”細かいパス回し”から攻めあがっていった場合は、パス回しから相手の隙を見つけ(或るいは割って)シュートなどの攻めを敢行するパターンが多いのです。この場合、ディフェンス(以下DF)もセンターラインまで出てきている状態で非常に厚い攻撃が可能な状態となっている訳です。

 例えば、ペナルティエリア内であれば、中山選手が相手を引きつけたり、ポストになったりして攻撃の支援を行い、それを高原選手がシュートする。 当然、チャンスであれば中山選手みずからシュートする。

 また、こぼれ球となった場合に西選手がいる場合は西選手のペナルティエリア付近または外からのシュート。西選手でなくても藤田選手のミドルシュートや走りこんでのシュートまたはパス。

 またまたこぼれても名波、服部、福西各選手のミドルシュートやセンタリング。

 またまたまたまたこぼれても田中誠、鈴木秀人、山西、大岩、金沢、最近では川村の各選手が、それを拾って次の攻撃に繋げる。

 この場合、相手陣内で拾う場合が多いので敵はなかなか攻めあがれない。

 とまあ、こんな図式です。

 ところが、これはパスが繋がった場合の話。

 途中でパスカットされてしまった場合は、どうなるのか?また、ボールがキープできない場合はどうなるのか?

 試合を見ているとMFの選手はディフェンスの時、相手が動き出すのを待っている場合が多いような気がします。

 これは、「パスコースを消す」ということであると思います。

 パスの出し所を有効に消してしまえば、労することなく相手の攻撃を封じることができる訳ですから、非常に有効な防御です。

 しかし、パスコースを読む前に相手が動いていたら?また、ボールが早く動いてしまってパスコースを消す暇がなかったら?

 これが大問題。ジェフは、この試合でそれをやってのけていたのです。

 この試合を見ていたら、どっちがジュビロか判らないくらい、ジェフのパス回しは面白いように回っていました。

 つまり、ジュビロは自分の得意な戦法に弱いのです。

 ジュビロの課題としは自分と同じ戦法をされたとき、それを封じ込める戦法を身に付けることです。

 ただ、これをやると、相手チームにもそれをバラすことになり、両刃の剣といえばそうなんですけどね。

 次に、その破壊力が弱点になっている場合が多い。

 私の感覚的な話なんですが、ジュビロは鹿島アントラーズと柏レイソルに弱いと思います。

 まず、この2チームはカウンター型のチームであり、相手が攻撃を失敗するとカウンターへ転じてからの攻撃が他チームより上手いように見えます。

 そして、ジュビロの分厚い波状攻撃を行うために攻撃に人数をかけてしまい、時よりディフェンスを薄くする場合が多いと思うのです。

 ジュビロの厚い攻撃を耐えて、カウンター攻撃に転じることができれば、いくら日本代表レベルであろうジュビロディフェンス陣えあっても、そこはプロ同士、1対1の駆け引きで勝てる確率は低下するというもの。

 結果、そのままゴールを割られる場合やディフェンスの布陣を立て直せずにゴールされる場合があるかと思うのです。

 以上、2点から考えるとジュビロは攻撃から守備への切り返しを早くする必要があるかと思います。

 それでも、最近では中盤でボールをインターセプトできるような状態になっているようで、結構ボール支配率が高いような気がしますけどね。

 やはり、負けるときはボールを支配できていない場合か、試合が均衡していてミスからゴールされて、それを守りきられるというパターンが多いようです。

 以上のことから、ジュビロはディフェンスの強化が必要であると思います。

 強化すると言っても、能力の高い選手を取るとか、そういうことではありません。もっと、組織立ってディフェンスするべきであると思うのです。

 これも感覚的な話で申し訳ないのですが、ジュビロのディフェンスを見てるとなんとなく視覚的に不安になるんで、改善した方が良いかなぁ?なんて思うときがあります。

 次に、挙げたいのが選手達の年齢です。基本的にジュビロの選手の選手層として年齢が比較的高いと思うのです。

 中山選手は現在35歳。フォワード(以下FW)としては、かなり高齢の部類に入ります。また、他ミッドフィルダ(以下MF)、DFにしても20代後半の選手が大半です。

 5年すると30代の選手がほとんどとなってしまいます(中山選手は40歳になってしまいます)。

 今のスタメンが超人的ならばいいのですが、一般的に30代を超えてサッカー選手をするのは、かなり難しい(キーパーなんかは別ですが)と思います。

 結論として、ジュビロは若手の育成を早急にすべきです。

 このままベテランばかりメインで使っていると5年後くらいにチーム力が非常に低下すると思われます。特にDFを早急になんとかする必要があります。

 いま、ジュビロのDFはセンターに田中誠、左に鈴木秀人、右は不定ですが大岩または山西各選手となっております。このうち、20代後半に近い選手は田中、鈴木、大岩の各選手です。

 このままで行くと、ジュビロのDFはいなくなってしまうんじゃないかと不安に思ってしまいます。

 とまぁ、苦言はこれくらいにして、良い点も紹介しておかなければならないでしょう。

 ます、ゴールキーパー。

 最近はヴァン・ズワム選手に代わって山本選手が多く出場しています。彼は高原選手世代の選手で、最近かなりキれています。

 また、MFに起用されている川村選手。まだまだですが、ハイレベルな試合の中でテクニックが磨かれることは間違いないでしょう。

 他にはケガでなかなか出場機会が無い、前田遼一選手、etc・・・。フロントは次期ジュビロを見据えているようです。

 とは言え、不安はまだまだ隠せません。

 このままで行けば、多分5年後には、下位チームにいる可能性が無いとは言いきれません。もしかしたら残留争いをしているかも(ひえーっ!!)。

 でも思い出して欲しいのです、ジュビロがここまで強くなった理由を。

 選手、フロントの努力はいうまでもありません。

 しかし私は次の方々が居られたから今のジュビロがあるのでは無いかと思うのです。

 まず、元監督ハンス・オフト氏。

 周知の通り、元日本代表監督の氏がいなければ今の日本代表はいないでしょう。現在、浦和レッズの監督ですが、確実にレッズは強くなっています。

 そして、”闘将”ドゥンガ氏。

 氏は元ブラジル代表。W杯アメリカ大会でのキャプテンでもあります。氏がいなければ、今のジュビロの姿勢は無いでしょう。ちなみにドゥンガ氏は今ジュビロのコーチとして指導に当たられております。

 で、あと一人、元監督の桑原氏。氏はジュビロを2度優勝に導いている唯一の監督です。氏の貢献は多大でしょう。

 あ、あともう一人。山本コーチの存在も忘れてはいけません。氏は現在U−20日本代表の監督であり、日本代表のコーチでもあります。

 そんな環境で育ったジュビロの選手達。

 当然といえば当然の結果が今年産まれたといって良いでしょう。

 しかし、前に示した通り、前途は意外と多難です。

 ジュビロの伝説をこれからも築いて欲しい。これが一ファンとして切望する事柄です。

 ジュビロには、まだまだやることがあります。

 まず3冠(Jリーグ、ナビスコカップ、天皇杯を全て優勝すること)。

 これは鹿島アントラーズが実現しているので不可能ということはないでしょう。

 そして本当の意味での”完全制覇”、全試合90分勝ちで全試合勝利というのが理想ですが、ある条件ならばこれはあんまりやって欲しくはないと思っています。

 それは今のプロ野球みたいに良い選手がGアンツに集まって、当たり前のように勝つのは、ごく当たり前の話でつまらないと思うからです。

 しかしながらスペインリーグのレアル・マドリードでさえ勝てないときは勝てないので、まぁそういったことはまずありえないでしょうけどね(それで勝てないなんて、逆に腹立たしい)。

 とまぁ、色んなことを書きましたが、ジュビロは何時も強者(王者とは言わない)でいて欲しいとうのが正直な気持ちです。

 合えて苦言めいたことを言いましたが、それはジュビロが好きであるからこそなんです。

 最後に、私の好きな選手は中山選手です。

 これについては、私自身が中山選手と同年代であるというのが大きいのです。

 中山選手のプレイは、職種が違うとはいえ考えさせられます。

 まず、ゴールへの執着心。体のどの部分に当たっても必ずゴールしようというその姿勢。チャンスであれば、意地でもボールをキープしようとするその姿勢。

 サッカーの話と、他の職業の話ではいささか勝手が違うとお思いの方もいらっしゃるでしょう。しかしながら、少なくとも私の職業では同じような精神が必要なのです。かならず成功させなければならない私の職業では、どんなことしてでも、かならず最後には成功させなければならないのです。

 サッカーのFWに求められているのはゴールをすること。

 それは、どんなことをしても(ルールの範囲内ではあるが)ゴールをしなければならないという所に共通点を見出すことができると思うのです。

 彼のような姿勢はおのずと感動を呼び、おのずと好感度が上がるというものです。

 私個人としては、彼の精神のことを「中山イズム」と呼んでいます(これはアントニオ猪木氏における「猪木イズム」から引用しています)。

 そして、この「中山イズム」の継承者を私は発見しています。

 それは、高原選手。

 高原選手のプレイはU−19時代から見ていると思うのですが、その頃は普通の選手だったような記憶があります。

 ところが、ジュビロに入団してからというもの、高原選手のプレイスタイルは明らかに変化してきました。それは、中山選手のプレイスタイルに序々に近くなっていったことに現れていたと思います。

 そして、アルゼンチンリーグへの移籍。

 チームの経営状態の関係で余儀なくされた帰国。

 病気によって出場できなかったワールドカップ。

 現在の高原選手は「中山イズム」の継承、アルゼンチンでの経験、ワールドカップの無念、これらを乗り越えて今、国内無敵のFWに成長したといっても過言ではないと私は自負しています。だからといって高原選手が海外リーグへ移籍したとしても別に良いかと思います。最近の情報ではオランダリーグから話があるようですが、私的には今ならスペインリーグのバルセロナいいなぁと思います。

そこには、アルゼンチンリーグ「ボカ・ジュニアーズ」で一緒にプレイしたリメルケ選手がいるからです。高原選手がゴールするときに良くやるパフォーマンス、耳に手を当てるアレ。あれはリメルケ選手のパフォーマンスなのです。

バルセロナに移籍すると、そうなるかどうかは判りませんが、高原、リメルケ選手の2トップ。

そして世界最強のレアル・マドリードとの対戦。

 考えただけでも興奮します。

 と、妄想はこれくらいにして、ジュビロにいてくれるのなら、それはそれで良いのですがね。

 なんか、高原選手の話になってしまいましたが、最後にジュビロ磐田の話に戻します。

 今まで培ってきた土壌をムザムザ壊すようなことだけはして欲しくはないと思います。少なくとも、上位を争うチームであって欲しいと思っています。

 FORZA JUBILO!! とは言ってもがんばれとは言いません。ただ一言。

これからも勝ってください。

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変貌する女子テニス

  サッカーのワールドカップもブラジルの優勝で終わり、スポーツイベントも通常に戻ったなぁ、と、思われている貴方!!

 実は今、超有名な世界大会が行われていることをご存知でしょうか?

 ゴルフ?いやいや、テニスです。

 かのウインブルドンで全英オープンが開催されております。この文章を書いている今日(2002年7月6日)、女子シングルス決勝が行われておりました。

 試合は世界ランキング1位のヴィーナス・ウイリアムスと2位のセレナ・ウイリアムスの姉妹対決となりました。

 二人とも長身で、黒人特有の体のバネと鍛え上げられた肉体から打ち出されるサーブは男子顔負けの180km/hをマークすることもあるという、普通の女子では力負けしてしまってとても太刀打ちできません。

 そんなことで、この姉妹は姉妹同士で決勝を戦うこともしばしばあるし、女子ダブルスなんかでは姉妹で組めば正に敵無しっていったところでまさに怪物姉妹です。

 しかしながら、私自身はこの姉妹の試合はあんまり好きになれません。えっ?その理由ですか?それは今からお話します。

 

 その昔、私がテニスというスポーツを知りテレビで試合を見始めた頃は、男子ならばビヨン・ヴォルグやジョン・マッケンロー、女子ならばナブラチロワが全盛の頃でした(歳がばれるな・・・(^_^;))。

 私自身スポーツを観るときは力や力量が拮抗していたり、球技ならば連続して球が移動するようなものを好んで観る傾向があるのでサッカーとかバスケットとかを結構好んで観る傾向があります。

 ちなみに野球はランナーが出て無くてもピッチャーの投げる間隔が遅いし、ランナーが出ると更に遅い上、牽制球とか投げると「さっさと投げんかいっ!!」て位にイライラするほど試合時間が異常に長いような感じがする上、さらにプロ野球は応援がやかましいのではっきり言って見ません(テニスの試合時間も長いときは長いですけどね)。

 野球で好きなシーンって多分、ダブルプレイやトリプルプレイみたいに連続して球が移動するプレイや外野からのバックホームのシーン(いわゆる捕殺ってやつ)が好きなんですが、そんな機会って滅多に無いですからなぁ。

 ただしイチローが出る試合は別。

 打撃の場合、普通だったらボテボテの内野ゴロが内野安打になったり、守備でも(球が来れば)バックホームでアウトにしてしまうシーンは野球嫌いの私でも感動すら覚えてしまうほどです。

 さてテニスの話に戻ります。

 そんな熱中するほど見ていた訳でもないので、記憶があいまいで申し訳無いですが、当時から男子テニスってパワー勝負みたいなところがあったと思います。

 つまり、サービスエースやリターンエースが多くてラリーとかロブとかあんまり見た記憶がありません。

 でも、女子の方は結構ラリーが続いたりロブはパッシングショットなど結構テニスのテクニックを観る機会が多かったような気がします。

 先に述べた通り、球の移動回数が多かったりテニスのテクニックの応酬である女子の試合の方が私的には好きなんです。

 で、“女帝”ナブラチロワの勢いに翳りが見えてきた頃、一人の天才少女が現れたのです。

 マルチナ・ヒンギス…テニスに余り興味が無い人でも、この名前は聞いたことがあるかと思います。

 若干16歳で4大大会のタイトルの幾つか(すいません、そこら辺は覚えていません)を手中に収めた彼女は、まさに私好みのテニスをする人だったのです(それにかわいいし・・・(^_^;))。

 そして衰えたとはいえ、あのナブラチロワに勝ち、しばらくしたらナブラチロワは引退してしまったのですから…。

 で、しばらくはヒンギスは大活躍で結構いろんなタイトルを獲っていたと記憶しています。

 そして、彼女の前に立ちはだかる壁が登場します。

 アメリカのリンゼイ・ダベンポート。彼女は、その恵まれた体から繰り出しすサーブはまさに男子のそれと遜色のないものでした。

 彼女の登場でヒンギスも余り勝てなくなってきたことを記憶しております。

 やはり力を技でねじ伏せるには、無理があるのかなぁ、とか思ったときもありました。

 で、更に登場してきたのが、ヴィーナス・ウイリアムスです。

 まだ、ヴィーナスが台頭してきたころ、ヒンギスとの試合を見たことがあるのですがヒンギスはその強大な力の前に振り回されている姿を見て「女子もいよいよパワーテニスの時代かなぁ」と、思いました。

 そして現在、女子テニス界の頂点に立つ姉妹の敵は自分自身といったところまで来てしまったような気がします。

 そんな感じで、これからの女子テニスも観る機会が減りそうです。それかウイリアムス姉妹かダベンポートが出ない試合を観るようにしようかなぁ。

 でも、あの姉妹をテクニックで負かしてしまうような人が出てきたらそれも面白そうだし…。

 いずれにせよ、まだまだ女子テニスが完全にパワーテニス主体になった訳でもないのでしばらくはまだテニスを観ることになりそうです。

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サッカー、ワールドカップ。代表チームとクラブチーム

 今、巷ではサッカーのワールドカップで盛り上がっておりますが、私個人の意見としてはあまりワールドカップにおいては盛り上がれないというのが本音です。

 というのも、場合にもよるかもしれませんが、その国の代表チームとその国の一番強いクラブチームと対戦すれば多分ですが、クラブチームの方が強いかと思うからです(特に日本代表の場合)。

 クラブチームが代表チームより強いということについて、クラブチームは長い年月をかけて育成された選手達で争われる国内リーグを戦うのですから、コミュニケーションや戦術面での慣れ、助っ人選手(外国人選手)が起用できる、などの面から考えれば当然といえば当然で、選手をとっかえひっかえしたり、助っ人が起用できない代表チームと比べれば大きなアドバンテージでしょう。 事実、アメリカW杯の日本代表チームがジュビロ磐田との練習試合で3−0で敗けたことがあります。

 それに、特に予選ではチーム間での優劣の差が大きくて観ていてもつまらないというのが率直な感想です。

 ですから、皆さんもワールドカップ観るなら、トーナメントからにするか予選リーグでも強い国同士の試合をみたほうが無難です。やっぱりスポーツというのは力が拮抗しているほうが面白いですからね。

 しかし、サッカー観戦初心者の方はどんな試合でも観てサッカーの上手い下手を覚えて行くのも一つの方法なので、いろんな試合を良く観てどれが良い試合なのかを覚えて行くことによって、より楽しく観られると思います。

 話が横道にそれてしまったので、本題に戻します。

 クラブチームは当然その国の国内リーグで優勝するのが目的でなんにしろ勝つことが目的です。

 それに選手達も良い成績を残せば契約金の高くなるので当然がんばるようになります。

 そして、そのリーグがプロリーグであれば観客あってのプロですから当然お客を喜ばせなければならない訳です。勝つのは当然でプレイスタイルも人を魅了するものでなければなりません(Jリーグ1年目のとき、どこの試合だったか忘れましたがジーコのダイビングヒールシュートはすごかったなぁ)。

 それにひきかえ代表チームは勝つことが目的なのは同じですが、国の威信をかけたある意味ナショナリズムな話で、得られるのは、どちらかというと栄誉とか威厳とか、そういった類のものです。

 これらは、個人レベルで考えると思想、思考の違いからこの事柄について重要視しなければワールドカップの意義が無くなってしまうような気もします。

 こう考えるとワールドカップって何?ってことにもなりますが、多分”お祭り”なのでしょう。

 世界規模のお祭り。そういっても過言ではないでしょう。

 なんにしろ、クラブチームと代表チームではその目的が違うようなので、この両者を比較することは無理なのかもしれませんね。

 何を言いたいのがわかんなくなってきましたが、ワールドカップに勝とうと思ったら 強力な助っ人外国人を招聘する、強い海外リーグに参加する、等など色々方法はありますが、国内サッカーの火を絶やさないことが重要です。

 一応ですが日本国内最高峰のサッカーチームが存在するのはJリーグの1部ということになっております。

 しかし、Jリーグはプロリーグ。観客が来なければ経営が成り立ちません。

 ですから、皆さん、是非Jリーグの試合を観に行きましょう。Jリーグはこのところ観客動員数が減っていて経営危機に瀕しているチームもあります。

 地元チームが弱いからといって嘆いてはいけません。応援することによってチームが勝つ可能性もでてくる場合もありますから。

 そして、つまらないプレイをした場合は容赦無くブーイングをしてあげましょう。それが、選手への応援にも、試合内容のレベルアップに繋がるのです。

 サポーターの皆さんはそのチームの有能な選手が海外に流出するのを嘆いてはいけません。その選手がより、有能に名って日本に帰ってくるのですから。チームに帰ってくれば、そのチームが強くなることは間違えありあせん。

 私の感覚的なものですが、このまま日本のサッカーレベルが推移すれば、次のワールドカップは決勝トーナメントへ出るのが当たり前のチームになっているはずです。

 しかし、さらに上を目指すのであれば、国内リーグをもっと盛り上げ、海外移籍もどんどん推奨することが重要かと思うし、日本サッカー発展の鍵を握っていると思います。

 個人的にはイタリア セリエAやスペインのリーガ・エスパニョーラ、イギリスのプレミアリーグで見られる一流どころの選手が日本で見られればいいなぁ、と思います。

 しかし、選手を呼ぶ莫大な移籍金が今の日本のクラブチームではとても払えません。

 ですから、代表チームのサポーターの皆さんもJリーグのサポーターの皆さんも、興味のある方ない方もJリーグを観に行きましょう。

(Jリーグの回し者か、俺は・・・(^_^;))

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